100年の眠りから眠り姫を起こしたのは、王子の甘く優しいファーストキスではなく、熱く激しいロストバージンだった。。。
この小説の作者は、珍しく女性であることがはっきりしています。
作者のアン・ライスは『ヴァンパイア・クロニクルズ』というアメリカで人気のシリーズの作者で、写真なども公開されています。
この小説は、彼女自身が読みたいと思うような小説がなかったから、自分で書いたのだそうです。
だから、色々な視点が男性作者とは違っているのではないでしょうか。
一国の姫として大切に育てられていたのに、針で指を刺して眠りにつき、目が覚めた時には茨に囲まれてレイプされていたのだから、眠り姫はどんなにショックを受けたでしょう。
それでも王子の凛々しさ、優しさ、堂々とした対応、100年の眠りから開放してくれた感謝などによって、王子を受け入れます。
しかし王子は、眠り姫に一切の服の着用を禁じ、さらに胸や股間などを隠すことも禁じてしまいます。
そんな状態で両親である王や王妃、家来たちの前に連れ出された眠り姫はどんな気持ちだったことでしょう。
姫と王国を100年の眠りから開放したのだから『戦利品』として姫を持ち帰る権利がある、と王子は王に主張します。
おとぎ話の世界では、姫を助けた王子はその姫を獲得するのが当然なのですから、この王子が眠り姫を持ち帰るのはごく自然な流れですね。
王は姫が『戦利品』であり、王子が姫を自由に持ち帰って良いこと、そして姫の着衣を禁じる権利があることまで認めます。
眠り姫自身は自分が王子にとって、最上の『戦利品』という扱いであることを知りつつ、ますます王子に惹かれていきます。
翌日は姫を持ち帰る日です。
それまでは外出する時は豪華な馬車に乗り、街道では美しい姫を一目見ようと人々は列をなしていることでしょうが。。。
今や眠り姫は全裸で、両手を頭の後ろに組んだ姿勢で、馬に乗っている王子の前を歩かなければなりません。
街道に並ぶ人々は眠り姫の美しさを口々に賞賛しますが、それは高貴な姫としてではなく、美しい肉体の持ち主としてしか見られていないのです。
また、このような美しい姫を『戦利品』として獲得し、馬に乗り家来達を引き連れる王子のことを人々は敬意をもって賞賛するのです。
姫は王子の宝物として、自分を隠したり、背中を丸めたりしてみっともない姿を見せてはいけないことを理解します。
俯いたりせず表情を見てもらうために顔を上げ、乳房や乳首を見せるために胸を張り乳首を前に突き出し、王子に満足してもらうためにお尻の動かし方にも注意を払うようになります。
それまではドレスの下に隠すことを前提とした立ち振る舞いを躾けられてきた眠り姫ですが、今では隠すものは何もない状態での振る舞いを躾けられるのです。
人の多い町の中を通る時は大勢の民衆の視線に躾を忘れそうになるのですが、それでも畑の間や森の中の街道を歩く時は多少の余裕がでてきます。
森の中、木漏れ日が差す街道を歩きながら、長い金髪や乳房を撫でてゆく春の優しい風、緑の匂い、裸足の脚の感じる石畳や土の感触、時折体を照らす木漏れ日の暖かさ、そして歩くたびに揺れるお尻を優しく見つめる王子の視線。
眠り姫はそれらを感じながら、宮廷で姫としてかしずかれている間は決して感じるのとの無かった気持ちと向き合います。
比較的大きな街のレストランで王子が休憩をとるときは、姫は王子の愛馬とともに店の外で待たされます。
姫の両手首を紐で縛り、それを店の看板を支える鉄の棒に掛けて引き上げ、つま先がようやく地面に付くくらいに吊り上げてしまうのです。
その様子に街中の人々が、男性も女性も、子供から老人にいたるまで、どんどんと姫の周りに集まってきます。
そんな中、姫は胸も股間も、脇の下も、お尻ですらどこも隠すことができません。
集まった人々は、まるで美術館で名画を鑑賞するように口々に姫の体の美しさを賞賛します。
しかしそれでも男性達は姫に美の鑑賞以外の感情を当然抱きます。
圧倒的な視線に囲まれて俯いたまま顔を上げられない姫に、王子は伝令を使って顔を上げさせます。
その状態で姫が反抗心を持っていたら、それが表情に出て姫の美しさを損なうのですが。。。
姫は羞恥に悩まされながらも、その境遇を、その視線を甘受する表情で、さらに見物人達を感嘆させます。
一行が夜を過ごしたのは別の大きな街の宿屋でした。
さすがに夜は王子の愛馬と一緒という訳にもいかず、宿の中で一泊することとなります。
夕食は1階の食堂で、大勢の宿泊客と、窓の外には住民達が見ている中、姫は王子の横に両手を頭の後ろに組んで立ち王子が食事するのを待ちます。
そのうちにスープの皿を床に置き、姫に四つん這いで皿から直接舐めるよう命じるのです。
美しいドレスを着て椅子に座って食べるマナーは完璧な姫ですが、裸で犬のように食べるのは勝手が違いすぎます。
それでも王子に指導されながら、背中を丸めたりせず、逆に弓なりにしてお尻を高く掲げ、脚を少し広げて奥まで見えるよう配慮し、乳房が隠れないよう注意しながら舌を伸ばして舐めてゆきます。
本来なら王子と並ぶ地位なのに、今や宿中で最も低い身分になったことをはっきり悟ります。
そして、最も隠したい部分を逆に曝け出すようにして見てもらうその姿は、姫を羞恥のどん底に堕とします。
しかし姫は、拒絶しようという気持ちも、悲嘆に暮れるような気持ちも抱きません。
これが運命と甘受するのです。
その諦観とともに湧きあがる体の奥の疼きは、王子に与えられたスープのもう一つのスパイスとなります。
食事が終わると、王子は宿屋の娘を呼びました。
娘は姫と同じぐらいの年頃で、宿屋の娘らしく垢抜けず純朴な少女です。
王子は姫に娘の膝に上半身を預けるよう命じると、上手にスープを舐めることができなかったという名目で娘に姫のお尻を叩かせました。
娘の力は決して強くはありませんが、それでも姫の受けたショックは相当なものです。
こうやって王子はどんどん姫のプライドを壊していくのです。
そしてそのすぐ後で娘にひりつくお尻を撫でてもらうと、姫は今まで感じたことが無かった安心感・充足感を感じるのです。
その後王子に命じられて娘の足元にうずくまり、娘の靴に口付けをさせられます。
その屈辱的な行為すら運命と甘受すると、姫は体の奥の疼きを燃え上がらせ、知らず知らずのうちに熱心にキスを繰り返すのです。
そして前の夜とは違い、その夜は王子にその疼きを治めてもらえません。
さらに自慰すらできないようにベッドの傍らに両手・両脚を大きく広げた姿で拘束されます。
姫は耐え難い疼きを辛く感じながら、今日一日の出来事を振り返り、甘いまどろみの中に沈んでゆくのです。
翌日はさらに多くの人々が姫を一目見ようと街道に押し寄せます。
子供の頃から厳しく礼儀やしぐさ、振る舞いなどを躾けられてきた姫は、たった1日で美しい歩き方を身に付けていました。
両手を頭の後ろに組み、胸を視線に晒すように、太腿から足先まで美しい曲線を描くように、そしてお尻がキュートに踊るように。
そして、羞恥と疼きに苦しめられながらも全てを運命と受け入れている姫の表情は、街道に居並ぶ民衆に姫の美しさ・従順さとともに王子の威厳を印象付けます。
城に到着した姫は女王と面会することとなります。
謁見する側からされる側、しかも居並ぶ貴族達に見つめられながら全裸四つん這いで女王の前に進み出ることに姫はパニックに陥りそうになりながら、それでも行儀良くお尻を動かすことに集中しようとします。
そして運び込まれた台の上に乗せられ、四つん這いのまま貴族達に体中を検分されることとなります。
王女として育った身でありながら貴族達に検分されることに羞恥を感じながらも、姫は宿屋での躾の通り背中を反らしてお尻を高く掲げ、股間を弄りやすいように脚を少し広げ、乳首も弄りやすいように胸を反らし気味にして、正面に座る女王と王子を見つめます。
貴族の男女が口々に感想を言いながら近付いてくると、すぐに姫の恥ずかしい体の反応を見つけ、からかいながら弄りだします。
誰も刺激などしていないのに、この姫はいつのまに自分で慰めたのか、それとも見られただけでこんなに濡らすのか、と。
姫は目に涙を溜め、救いを求めるような目で、姫のことで談笑している女王と王子を見つめます。
それでも貴族達は無遠慮に姫の体を弄り、乳首を抓り、乳房を引っ張り、性器を弄び続けます。
姫はここに来るまでの街や村で受けた賞賛とは異なり、ここでは玩具にすぎないことを実感し、そのことを意識するとますます体の奥の疼きが強烈になり、貴族達にからかわれながらも何度も達するのです。
第1巻の冒頭部分のうちの幾つかのシーンを紹介しましたが、気に入ったシーンはあったでしょうか?
眠り姫の行動に違和感を感じる、感情移入できない、という人も多いと思いますが、森の中を姫が歩く情景は美しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
この後も姫は城の中で色々な体験をします。
姫が視線だけで感じる子だということを知られてしまい、オナニーができないように貞操帯を嵌められてしまいます。
夜も自分で慰めたりしないよう、毎夜ベッドに両手両脚を拡げて縛られることになります。
裸の上に掛けられた柔らかい毛布が乳首や太腿、脇腹、股間などに触れる、くすぐったく悩ましい刺激を感じながら、その日体験したことを思い出し、慰めることのできない疼きに耐えなければならないのです。
女王の前で、貴族の女性にバラのつぼみを口に咥えてくる遊びをさせられます。
姫は四つん這いで、犬のように急いでバラの茎を口で咥え戻って来ると、犬のように可愛がってもらいます。
これを何度も何度も繰り返していくうちに、姫は今までにない幸せを感じ、自分から女王の靴に口付けするのです。
裸にブーツだけ履かされ、両手を頭の後ろに組んで、馬に乗った貴族の女性にお尻を叩かれながら走ります。
大勢の貴族達はそんな姫の様子を眺めながら優雅に夕食を食べています。
脚がふらふらになり、肺が破れそうで、お尻が熱く熱を持っているのに、貴族にとってそれは見世物です。
それでも姫は反感や拒絶といった感情を抱きません。
右手と右足、左手と左足を縛られて吊るされます。
乳首と性器に蜂蜜を塗って中庭に一晩放置され、耐え難い痒みとともに蜂蜜に群がる虫たちに悩まされます。
厨房に吊られ、コックや小間使いたちにニンジンを入れたりして遊ばれます。
第2巻で姫は罪を犯してしまい、罰として村に送られ、奴隷競売にかけられて平民の奴隷にされます。
王侯貴族の玩具だった生活から本当の奴隷となり、馬小屋で飼われている奴隷たちと過ごす生活が描かれています。
そして第3巻では強盗団に強奪され、別の国へと連れて行かれるのです。
日本の男性作家の小説では反抗している女性を何度も犯して服従させるという流れが多いのですが、この小説は違います。
主人公が最初から素養をもっており、それを開花させられてゆくのです。
でも、裸を見られるとドキドキする女性、苛められたりレイプされるところを想像するとエッチな気持ちになる女性、身分を貶められることを想像する女性にとっては、こちらの本のほうが自然に感じられるのではないでしょうか。
そして何より、この本は女性が自分が読みたい小説を書いたというのです。
男性作家が「相手をこうしたい」と書くのに対し、この小説は「私がこうされたい」という気持ちで書かれているのです。
とはいえ、作者の理想像と読者の女性の感覚との間には少なからずギャップがあることでしょう。
でも、こういう世界を理想としている女性もいるんだ、というのを知るのは面白いのではないでしょうか。
眠り姫は15歳の少女です。
これが男性作家の作品だと単なる設定の話なのですが。。。
15歳の女の子の中にもこんな物語でエッチな気持ちになる子がいる、という気持ちがあったのかもしれませんね。
また、シリーズの半分ほどは男性奴隷が辱められるシーン(いわゆる○×○の世界)というのも、筆者が女性だからこそなのではないでしょうか。
本書は扶桑社ミステリーから出版されており、18禁指定もされていないようです。
もしかすると、お住まいの市の図書館を探したら、ごく普通に閲覧・貸し出ししてもらえるかもしれません。
とはいえ、日本語訳のレベルには少なからず問題あり、ですが。